昼高尾①
ついこの間行ったばかりだが、再びの高尾山に。
今回は珍しく朝から赴く。
午前十時に到着。お昼ご飯を買おうと近くのコンビニに行くと窓ガラスに枝が張り付いている。
てっきり蜘蛛の巣に折れた枝がくっ付いたままになっているのかと思ったが、よく見ると何かが変だ。
正面だと気が付かないが、斜めから見ると確りとした脚で壁を掴んでいることがわかる。
ツマキシャチホコの一種だろう。
翅の先が割れた枝に見える点といい、触角と脚を畳み平らな頭を見せる点といい、見事なまでの擬態っぷりである。単なる模様のみならずその立ち振る舞い含めての擬態と言える。
コンビニの前には小休止しているトンボ。
特徴的な腹部。
サナエトンボ科だろうが蜻蛉目はとんと疎く、種類まではわからない。有識者の同定求む。
さて、そんなこんなでたっぷり時間をかけてウォームアップも済んだ所で登山開始である。
今回の目的は特にこれと言った目当ての昆虫はおらず、明るい高尾山をぶらぶらと歩くのと前回来た際に見たキノコをもう一度見ることである。
一号路からとことこと登る。八月ということで登山客が非常に多く、流石に道端にしゃがみこんで倒木をひっくり返すような真似は迂闊に出来ない。
……良い感じの朽木があった時は隙を見計らって裏を確認したが。
道端にコクワガタ(Dorcus rectus)。
良い雰囲気。
イラクサ科の植物には小さな黒い粒。
チビタマムシの一種。
この葉と、その隣に生えていたクワに付いていたが種類はまるでわからない。
写真だけで同定できる気がしないので数頭採集した。
取り敢えず今日はここまで。
明日続きを書こう。
オオゴキ新成虫
オオゴキブリ(Panesthia angustipennis)を割り出した。
成虫が多く、翅が齧られている個体もいるが新成虫も多く見られた。
綺麗だが、もうそろ手狭だろうか。
豆斑猫
静岡は富士の袂にて、草の上を飛び交う影。
マメハンミョウ(Epicauta gorhami)だ。
毎年静岡に行く度に見かけるが、よくよく考えるとここ以外でまず見かけない。
基本的に群れており今回も二十匹程が飛び交っていたが、それはこの一部分だけであり辺り一帯を歩き回ってみても他に一匹も見つけられなかった。
ついついツチハンミョウ(Meloidae)と比較してしまうが、かなり根本的に違う生活史のようだ。
彼らは何かの蔓植物の葉を食べながら配偶相手を探している風で、朝の八時くらいに活発に飛び回っていたと思えば十二時に再び訪れてみると五、六匹くらいに減っていた。かき分けてみると根元に潜んでいたが。
体液にカンタリジンを持っており、触れただけでかぶれるとして有名な虫だが今まで観察するだけで採集していなかったことを思い出して四匹程捕まえた。
ケースに入れた途端に壁面が黄緑色になったのは食べていた葉の吐き戻しか、それとも。
帝捕り
公園で虫捕り。
ヤマトゴキブリ(Periplaneta japonica)幼虫
まだ今月に入って雄成虫を一匹も見られていない。雌成虫も三匹しか見ておらず、殆どが幼虫だ。そんなに偏るゴキブリでも無かったような気がするのだが。
ニイニイゼミ(Platypleura kaempferi)の抜け殻
この木のこの部分だけで七つも付いていた。
他の木にはそんなに抜け殻が見られなかったのだが、何か理由があるのだろうか。それとも単に抜け殻が落ちにくかっただけ?
そんなこんなでフラフラと木を見て回っていると、漸くお目当ての虫に出会う。
ミンミンゼミ(Hyalessa maculaticollis)
それもミカドミンミンだ。以前もブログに書いたが、生きて動く姿を見ると毎回不思議な感覚になるものだ。
これが従来のミンミンゼミ。
これがミカドミンミン。
偶発的に発生する事があるらしいが、全国でも局所的にミカドミンミンが多く生息しているエリアが点在している。そこもまた不思議である。
殖え過ぎ
グロウスポットローチ(Lucihormetica verrucosa)
以前殖え過ぎたため、二つのケースに分けた。
そのそれぞれがこんな様子。
明らかに殖え過ぎ。
取り急ぎ床換えしたが、近いうちに少し減らす必要がありそうだ。欲しい人がいれば、送料さえ負担してくれれば送りたいほどである。
高尾2018
高尾山。久しぶりだ。
時期も時期であるが、逆に普段見られない生き物も見つけられるかもしれない。
因みにTG-5を忘れてしまったので今回の記事の写真は全てスマホである。迂闊。
珍しく日の昇っている時から登山。適当に歩いているとキノコに出会う。種類は不明。
サークル形に生えていた。
ある程度登ってから日が落ちるのを待つ。湿度も温度も低い。
日が落ちて間も無くミドリババヤスデ(Parafontaria tonominea)が歩いていた。ババヤスデはゆったりとした雰囲気が好きだ。
ヤマトゴキブリ(Periplaneta japonica) の幼虫も多数。
残念ながら雄の成虫は見られなかった。
鱗翅目や鞘翅目の姿はかなり薄くなったように思えるが、直翅目は衰えず沢山見られる。
種類はまだ同定出来ていない。
カマドウマ含めて六種ほどが安定して見られたと思う。
非常に見えづらいがマダラカマドウマ(Diestrammena japanica)の成虫が五匹ほどウロの中に潜んでいる。
ウロにはこんなものも。
オオゴキブリ(Panesthia angustipennis)成虫。
今年はオオゴキブリが多い印象。
クワガタも雌は四種類ほど見られ、八月も半分過ぎたこの時期にしてはそれなりの虫を見られて満足である。