ポリプPの飼育日記

ゴキブリを飼っている。

ギガンテウス求愛行動?

 

夜、ぼんやりと東京銘菓ひよ子を食べているとゴキブリ飼育部屋から「パタタタタ……」という音がする。しかも数分起きに何度も。

 

「何か脱走したか?」と考えてみるも、現在飼育している中でそんな羽音で飛ぶ虫はいない。おまけに余り耳にしない音なので、風が入って紙かなにかをはためかせているのだろうと判断した。

 

その後、部屋で作業をしていると再びその音が。

振り返ると音の発生源はブラベルス・ギガンテウス(Blaberus giganteus)であった。

 

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見えにくいが、手前の個体が翅を何度も羽ばたかせてパタパタと音を発しながらケース内を走り回っている。音のイメージとしてはヘビトンボの仲間の羽ばたく音をもう少し確りとした素材で再現した感じ。

 

 暫く見ていると、音を出しているのは少なくとも二個体(下の写真だと左と下の個体)いることがわかった。

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また、羽ばたかせ方は二種類あり、

「羽ばたかせながら走り回る」パターンと

「羽ばたかせながら尻を持ち上げて左右に振る」パターンが見られる。

後者の方が翅の振動が遅く、推測ではあるものの翅に尻から出るフェロモンを擦り付けてから走り回って撒き散らしているのではないだろうか。

 

羽ばたかせている写真を撮りたかったが、案外速いため全然撮ることが叶わなかった。

雌雄も確認したいところだったが、この後交尾に発展する可能性がある以上余計な刺激を加えてストレスを与えるのは避けたかったため保留。

 

ミヤマオオハナムグリは長命?

 

 ミヤマオオハナムグリ(Protaetia (Liocola) lugubris insperata)……だと思って飼育しているハナムグリ。この辺りの分類は曖昧で、恐らくほぼ間違いないものの確信はない。

 

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この成虫たちは今年の七月に福島で採集してきた個体。掘り出してみると七匹が元気に動いていた。確か採集したのは九匹だったと思うので、ハナムグリとしては安定して長命な種のようだ。

良く似た種にムラサキツヤハナムグリ(Protaetia (Liocola) cataphracta)がおり、あくまでもネット上の情報だが「ムラサキツヤは長命でミヤマオオは短命」という傾向があるらしい。この辺りがもどかしい。

 

飼育していたマットをひっくり返すとハナムグリ然とした幼虫がゴロゴロ出てきた。
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中プラケほぼ全てが糞に満たされている程に放置していたため、恐らく本当はもっと生まれていたのだろう。

 

丁度サキシマヒラタ(Dorcus titanus sakishimanus)の幼虫を掘り出して使い道の無くなった産卵セットがあったのでこれを利用する。

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混ざっている朽木を取り出し、微粒子発酵マットを加え入れる。

 

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後は入れるだけ。


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大きさ的にも一年発生だろう。来年の初夏には成虫が羽化してくることを楽しみにしている。

 

ヒラタクワガタ幼虫確認

 

 

千葉県産ヒラタクワガタ(Dorcus titanus)の産卵ケースを確認。因みにF2。

八月の時点で六匹は菌糸カップに移していたのだが、一度に全部は移し替えられず、また幼虫も小さかったために延期していた。

 

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結構偏りがある。

マット飼育はおろか、まずクワガタの繁殖自体初心者なのでコツもなにもわからない。

取り敢えず大きめの雄個体三頭を菌糸ビンに移し、残りは糞混じりのマットを半分捨てて幼虫用マットを詰めた。よく考えると彼らは幼虫用マットではなく産卵用マットでずっと飼育されていたのだから、成長は遅いだろう。

 

詰める時もその他も写真もいっさい撮らなかったが、特に想像を越えるようなことも何も無かったので問題ない。多分。

オオゴキ幼虫確認

 

 オオゴキブリ(Panesthia angustipennis)の床材が明らかに悪くなってきた。

上手く言い表せないが、「木」よりも「土」を意識させるような手触りになってくると換え時だと思う。

 

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朽木もほぼ粉砕されている。

 

当然の事ながら生体を取り出してからマットを入れ換える必要があるのだが、5mmほどの幼虫も多く、少少分別に苦労した。


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終齢幼虫が多く、成虫は初夏の時点とほぼ数が変わっていない(増えたのは八月に捕ってきた野生の成虫)。

オオゴキブリは終齢幼虫で越冬する生活スタイルなのだろうか。

 

後はいつも通りの手順である。

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今回、敢えて隙間を空けてみた。

ぎっちり詰めた方が暮らしやすいのだろうが、本当に土を飼っているのと大差ないため気休め程度に観察したかったからである。
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多分暫くしたら彼らによってこの隙間も埋められるだろう。

怪死事件

 

ジャイアントウッドローチ(Archimandrita tesselata)を覗き込むと不自然な姿勢で地面に頭を突っ込んでいる個体と、ひっくり返って動かない個体がいた。

 


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両方とも死んでいる……のだが、何か変である。

上の個体は経産婦(?)であり、他の個体より一年年老いた個体なので死ぬことは特に変ではない。

しかし、後者は明らかに新成虫であり、かつ頭部が丸丸無くなっている。おまけに詳しく見ると、右後ろ足の褥盤が四つ全て無くなっていた。その他は跗節すら一つとして欠けていないのに。

 

取り敢えず疑惑の死体は死んで間もないのか固まっておらず、臭いも無かったので酢酸エチルの瓶に入れて消毒殺菌し、後日改めて観察することにした。因みに雄個体であった。

 

平和協定?

 

ふと裏路地の煉瓦塀を見ると奇妙な光景が。


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ニホンヤモリ(Gekko japonicus)とヤマトクサカゲロウ(Chrysoperla carnea)。お互いにお互いの存在に気がついていないようだ。

夜の灯火に誘われてやってきたまま朝までずっとこの状態だったのだろうか。


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何を考えているかさっぱりわからない表情のまま、二時間近くこのままだった。

 

2017インセクトフェア

 

インセクトフェアお疲れ様でした。

 

出品したゴキブリ
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それとダイコクコガネ(Copris ochus)も出品しました。


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売れ筋は正直芳しくなく、他のゴキブリを出品したブースの方とお話しても今年はあまり振るわないようでした。どうやらここ1ヶ月に大宮と浅草でブラックアウトがあった事が関係している可能性。

 結局、10:00に開いて16:00に終わるまでブースから出ることは無かったので新規のゴキブリは買えませんでした。あまりめぼしいものが無かったのと、売れていないのに買い足すのはどうかと思ったので。ただ、モンシロゴキブリは買っておけばよかったな……と後から悔やんではいます。

 

準備完了

 

インセクトフェアの出品物の準備が完了しました。

 

目玉商品はジャイアントウッドローチ(Archimandrita tesselata)の成虫ペアですね。羽化して半年近く経つので、恐らくそろそろ仔を産み始めると思います。

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今回出すのは3ペアだけです。

 

 

加えて、毎年人気のあるドミニカローチ(Hemiblabera brunnei)はセットに加えてケースごと持っていきます。セットを購入して下さった方で、追加購入したいという人がいたらここからバラで出せます。

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紙製の卵パックも持っていきます。2枚100円です。
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それでは。