ポリプPの飼育日記

ゴキブリを飼っている。

洋梨③

 

またまた続き
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オガサワラゴキブリ(Pycnoscelus surinamensis)

既に地表を沢山の個体が彷徨く。

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入れれば忽ち集まってくる。物凄い嗅覚だ。

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彼らは基本的に端から齧っていく。稀に乗り込んでまで食べる個体もいるが、大抵は後ろから押されて乗ってしまっただけであり、基本的にどの種も几帳面に食べる。見ていて心地が良い。

 

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ハイイロゴキブリ(Nauphoeta cinerea)

彼らも直ぐに集まる。餌に気がつくとシェルターの下からわさわさと出てくるため、擦れる音が物凄く響く。音だけ聴くと餌を追いかける小型爬虫類を彷彿とさせる。


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あっという間にこの有様。この後更に二枚程切れ端を投下したが、十分程で綺麗に片付けられていた。彼らの食べるスピードならシェルターに水分が吸い込まれる前に食べてくれるため、黴に覆われる心配が無い。

 

洋梨②

 

昨日の続き。 


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グロウスポットローチ(Lucihormetica verrucosa)

未だに慣れてくれない。親二匹は蓋を開けても潜らなくはなったが、それが慣れなのか或いは子が堀り跡に詰まっているせいで潜れないだけなのかは不明。だが後で見ると綺麗さっぱり無くなっていたので、ちゃんと見ていない時に食べているようだ。

 

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ドミノローチ(Therea olegrandjeani)

驚くほど無反応。食べるどころか集まりもせず、ボトボトと落とされているのに逃げようともしなかった。だが後から何回か覗くとたまに齧っている個体もおり、食べ物だとは認識しているらしい。謎が多いゴキブリである。

 


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 トルキスタンローチ(Shelfordella lateralis)

特に問題無し。餌用として広く飼育されるだけあり、残飯の処理性能は高い。だが矢張り個体は小さいため、かなりの量がいなくてはこれだけの果物クズでさえ分解に時間がかかり、黴やコバエの発生に繋がってしまう。つい先日友人が所望したために50匹程譲ったのだが、その事を忘れて多めに入れてしまった。

関係ないが、見返してみると彼らはこの記事で初登場のようだ。我ながら意外。

 

意外と量があったので今日はこの三種まで。多分次回で終わります。

 

洋梨①

 

洋梨を頂いたので、皮や芯をゴキブリ達にお裾分け。画像は三個分。
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ジャイアントウッドローチ(Archimandrita tesselata)

幼虫がすぐさま駆けつける。最近漸く人にも慣れてきたようで、蓋を開けると寧ろ土の中からひょっこりと顔を見せるようになった。愛いやつめ。

 


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 ブラベルス・ギガンテウス(Blaberus giganteus)


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 こちらも人が見ている前で直ぐに摂食する位には慣れた。確りと栄養を付けて仔を産んでもらいたい。

 


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ユウレイゴキブリ(Eublaberus posticus)

彼らは図図しい程にがっつく。大型のゴキブリとしてはかなり順応性が高いのか?部屋が明るくともシェルターの上によく姿を現しているので、ペット向きな一種。

 

とりあえず本日は大型三種を紹介するに留め、続きは明日以降に。

 

分解実験

 

毎年この時期になるとミカンの消費が激しくなる。そしてそれに伴いテレビなどではミカンの皮の活用法として「乾燥させて入浴剤に」などと取り上げられるのをよく目にするようにもなる。

その中に「乾燥陳皮(ミカンの皮のこと)は燻すと蚊などを寄せ付けなくなる」というモノがあった。確かに匂いもキツく、リモネンなどとても昆虫にとって良いとは思えない成分を多く含有しているミカンならば有り得そうだ。以前ミミズコンポストを作った際も、ネギや油っこいものと並んでミカン皮は入れてはいけないものとされていたのを思い出す。

ただ、ネギや油っこいモノは好みはされないもののゴキブリは普通に摂食するし、ミカンの実-正確に言えば砂瓤と瓤嚢-の部分は極極当たり前に摂食している。だからミカンの成分自体は屹度忌避する事は無い筈だ。

 

まずは念の為実を入れてみる。

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画像はデュビア(Blaptica dubia)。全く問題なく食べに来ていた。

 

皮を入れてみる。

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画像はハイイロゴキブリ(Nauphoeta cinerea)。他の果物の皮等の様に直ぐに飛びついてくる気配は無い。


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だが暫くすると結構集って齧りに来ていた。

 

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四時間程で綺麗に無くなった。林檎や梨と比べると食べるスピードは格段に落ちるものの、特に問題無く食べるようだ。 

 

次はデュビア
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全く見えないが、群がるデュビアの下にはミカン二つ分の皮と三房程度の実がある。

 

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翌日にはこんな状態になっていた。一つの皮は綺麗に食べられており、残された方も所所齧られた跡がある。恐らく乾いてしまったために途中で見限られたのだろう。この皮はその後二日ほど放置したが、結局食べられることは無かった。

 

結論としては「新鮮な皮であれば食べるが、そこまで好むわけでは無い」といった感じか。そもそも検証したのがたった二種であり、また長期の実験を行わねば悪影響等の確認も出来ないため断言は出来ないが、とりあえず食べることは食べるという事実確認が出来た。

この調子でゴキブリの分解者としての活用法を見出していきたい。

動画紹介

 

先日、ニコニコ動画を見ていた時にランキングに動物紹介動画が上がっていたため遡って見ていた所、気になる動画を発見。対談形式と多数の画像を合わせて説明しているため、ざっくりとした理解にはかなり便利じゃあないかと思いました。

以前ランキング一位にも上がっていたようなのでご存知の方も多いと思います。

 

 ゴキブリについて、ちょっと語らせてもらいますね?-ムカデ さん

 

http://www.nicovideo.jp/watch/sm29507433

インシグニス成虫

 

 インシグニス(Aeluropoda insignis)が全て成虫になった。

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糞は乾いており、黴も見られず、他では無いくらい順調に育ってきている。とても喜ばしい。

 

ただ、一匹だけ少し体節に不安がある個体がいる。
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数年前にサツマゴキブリ(Opisthoplatia orientalis)で見かけた体節不全に比べればささやかなズレであり、ゴキブリ全般に見られる現象ではあるが気になる。

むしろこの様な個体だけ選別していけばいずれ体節が増えた系統として固定出来るのだろうか……ショウジョウバエなどではよく研究されている分野だが、ゴキブリでの例はあまり耳にしない。

クロイロコウガイビル

 

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雨上がりの地面にテラテラと光る黒い線。

クロイロコウガイビル(Bipalium fuscatum)

この時期に見かける印象は無かったが、急に日が照って気温が上がったために出てきたのであろうか。苔の上をゆったりと進んでいた。

5cm程の小型の個体であったが、その名に恥じない立派な黒光りした体であった。

 

サツマゴキブリ雌雄

 


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これはサツマゴキブリ(Opisthoplatia orientalis)の雌成虫。年を食った個体なので触覚が短く、光沢も剥げてきている。

 


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そしてこちらが雄成虫。流石に手に乗せるとすばしっこく、同じアングルでは撮れなかった。こちらは羽化して間もないためよくテカっている。そして大きさが全然違う……わかりづらいが。

 

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これは終齢幼虫。光沢こそ無いものの、前胸の白い縁取りなどは成虫とほぼ変わらない。また、腹部の赤みもこの頃から一気に強くなる。

 


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飼育時はこのような感じ。皆逃げずに只只奥へ縮こまっている。