アフリカマイマイを食す
読んで字の如く。タイトル通り。
雨が降ると道にわんさか現れるアフリカマイマイ(Achatina fulica)。元元食用として云云は有名な話で、某イタリアンレストランのメニューにもエスカルゴとしてその肉が使われていると聞く。
食べられるのであるなら、食べよう。
暇を持て余した思いつきで行動に移した。
アフリカマイマイは雨の日ならいくらでも捕れる。日が沈んでから道端を照らせば沢山いる。
取り敢えず捕ってきた。大きめの個体を六匹ほど持ち帰り、暫くニンジンを食べさせたあとに絶食させた。
食べるのは足の筋肉部分だからあまり必要は無いが、何を食べているのか知れたものでは無いので気分的に。
それを軽く洗ったら沸かした湯に叩き込む。
アクが出る。
取っても出る。
だがそこまで臭いはしない。正直戦きつつも若干期待していたので肩透かしを食らった気分である。長期間の絶食の影響もあるのかもしれない。
グラグラと十五分間煮続けたら笊に開ける。
表面にはぬめりがかなりついているので流水で冷ましつつ擦って取っていく。これをやらないと殻を確りとグリップ出来ない。
あとは竹串で引っ込んだ身を引きずり出せばいい。ちゃんと湯掻けていれば面白いようにつるんと抜ける。固いようならもうひと煮立ちさせた方がいいかもしれない。
量はその殻に比べてお粗末なものである。ここから内臓を取るので更に減る。
因みにこの時点でぬめぬめが復活してくるので白ワインでもみ洗いをする。臭み取りにも使えると思うので、捕ってきたアフリカマイマイを直ぐに食べる時にも使えそうだ。
そして切り分ける。
左が食べる部分で右が内臓。
悲しくなるくらい少ない。それでもカタツムリとしては破格の身の大きさではあるのだが。
あとは身を食べやすい大きさにカットする。二つほどまだぬめりが残っていたので再度白ワインで揉んだ。ボディソープで洗った髪のようにキシキシする感触が出てきたらぬめりが取れたと思っていいだろう。
あとは適当にガーリックバターと刻みパセリと共に良く洗った殻に詰めてオーブンで焼くだけ。
アフリカマイマイのガーリックバター焼き
コリコリとしていてかなり美味しかったが、意外にも肉には旨みが少ない。海鮮のように捉えるとかなり淡白な印象を受ける。
逆に主張が激しくないということは色んな味付けに合うということだろう。今回はガーリックバター焼きだけだったが、他にもパスタの具材にしたり酢の物にしたりと活躍の幅は広そうだ。
元元記事にするつもりは無く、記録用として撮っただけなので説明としては随分と足りない画像ばかりであった。
処理の手間はあるものの調達や調理の簡単さはアフリカマイマイの利点と捉えてもいいと思う。色色と改善点も見つかり、いずれまたチャレンジするつもりだ。
今回最も重要だったのは「アフリカマイマイは意外と身入りが少ない」ということだろう。美味しく食べられるとわかったことだし、次はもっと沢山捕って大きい鍋で一気に茹でるつもりだ。