高尾山採集
今年最後となるであろう高尾山での採集。
既に夜
午後七時より登山開始。
今日は気温が低いわりに湿度が非常に高く、少し動いただけで汗が出てくる。
木木はどれも湿っており、餌を求めてかヤマトゴキブリ(Periplaneta japonica)の幼虫が多数樹皮を徘徊していた。高尾山は他の山や森林と比較しても、麓から山頂までとにかくヤマトゴキブリの密度が高い気がする。
60㎝はある
湿度が高いことと関係しているのか、路上には多数のミミズが見られた。中には伸びると60㎝ほどにもなる個体も数匹見かけた。
フトミミズ科だとおもうが、ミミズのことは全く分からないので何とも言えない。タカオミミズだろうか。
その後、中腹まで登ると次はライトを巡る。
寒かったからか、はたまた直前まで少し小雨が降っていたからか、或いは単に時間が早いだけなのかはわからないが、虫の数は多いとは言えなかった。
よく見える
また、空気がとても澄んでいて、夜景が一望できた。
女坂を登って男坂から降りてくるルートを選択。写真を撮ることを失念していた為、この先の画像は無い。
路上には先先週まではあまり見られなかった直翅目の仲間が大量にいた。昨年それらを捕まえては選別している採集者さんに出会ったが、なんという種類であったかは忘れてしまった。次に聞いたら必ずメモしておこう。他にはコノシタウマ(Diestrammena elegantissima)やマダラカマドウマ(Diestrammena japanica)が見られた。
他には大量のセンチコガネ(Geotrupes laevistriatus)が踏みつぶされていた。元元高尾山はセンチコガネが多く生息し、採集しやすい場所ではあったが、それにしてもやけに多い。発生時期は実は九月の下旬だったりするのか?今まで八月が発生のピークと思っていたが、改めて考え直す必要がありそう。
高尾山は舗装されて歩きやすいが、車やバイクの往来も激しいため無脊椎動物の殺生は頻繁に見られる。少し悲しい。
というのも、今日の狙いの一つであったヤツワクガビルの轢死体に遭遇したからである。
伸びると30㎝ほど
上の画像は以前高尾山で採集したヤツワクガビル(Orobdella octonaria)。飼育方法が今一つわからないまま試行錯誤していたら死んでしまい、リベンジも兼ねて再び採集したいと意気込んでいただけに残念であった。
その後、オオゴキブリ(Panesthia angustipennis spadica)の幼虫を採集し、ニホンモモンガ(Pteromys momonga)の若い個体を観察して終了。21:15のケーブルカーに乗って下山。
ケーブルカーを降りたとき、ふとレールの上を見ると大きなアズマヒキガエル(Bufo japonicus formosus)のメスが鎮座していた。以前も何回かこのような景色を見たが、駅員さん曰く蒸れる日はいつもいるとのこと。よく見るとレールの下の水たまりにも数個体おり、何匹ものハリガネムシが蠢いていたので、恐らくかなりの量の直翅目が迷い込むのであろう。ケーブルカーの終点はヒキガエルのレストランだった。
素早い
帰宅後、撮影したオオゴキブリの幼虫。既に高尾山産オオゴキブリのケースはそれなりに殖えたが、やはり出会うとつい捕ってきてしまう。