伊江島へ
六月末。
土日を利用して本部半島から直ぐ近くの伊江島へ行ってきた。
昼過ぎに家を出て夕方五時の便。
フェリーいえじま。毎日四便出航し、片道三十分。
今回は特に荷物も多くないので原付でそのまま乗り込んだが、その輸送も含めて往復三千円に満たない非常に気軽に行ける島だ。
本部半島と瀬底島を繋ぐ瀬底大橋をくぐる。既に向こう側には伊江島の城山が見えている。
特に問題もなく、甲板で海を眺めていたら到着。最近のフェリーが奄美大島や南北大東島と長距離ばかりだったのでたまにはこういうのを挟まなくては。
フェリーを降りたらまずはキャンプ場へ向かい、テントを張って荷物を降ろす。今回は二泊なのでテント泊で充分だ。何もかもが気楽な遠征である。
まず向かうは城山。島の中心やや東側に位置する巨大な岩山は、平坦な島内のどこを走っても基本的に目につく。世界で伊江島でしか確認されていないオフスクレープ現象によって生じた山があると十年ほど前に耳にし、なんとなく気になっていたので実際に目の当たりにして結構感動した。
登ると文字通り島を一望できる。
夕暮れの島。
尚、途中からかなり急勾配になる上に風が常に吹いているため意外と怖い。山頂は清清しかったが、狭いのもあって日没を見たらそそくさと退散した。
城山中腹の展望台から紅に染まる空を。
反対側からは静かに闇が近付いてきている。
そして漸く求めている生き物の活動する時刻でもある。
展望台でダラダラと虫を探しながら完全に日が落ちるのを待つ。
キスジサシガメ(Peirates atromaculatus)
オキナワハラアカサシガメ(Scadra okinawensis)
トガリナナフシの1種
クビキリギス(Euconocephalus thunbergi)かオガサワラクビキリギス(Euconocephalus pallides)か……。直翅は全くわからないが、前者な気がする。なんとなく。
雨は降らずとも梅雨時だからか虫はそれなりに多い。
何もわからない写真。
取り敢えず一日目はテント泊なのでキャンプ場に行ってコンビニの位置を把握するに留めた。体力温存。
本当はコンビニでライト採集するつもりだったが拍子抜けするほど何もいなかった。