ポリプPの飼育日記

ゴキブリを飼っている。

一本角と二本角

 

ダイコクコガネ(Copris ochus)採集の際に他の糞虫も何種か採集してきた。

 

 


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スズキコエンマコガネ(Caccobius suzukii)。

赤錆のような翅を持ったエンマコガネ。くの字の角を一本持つ。


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糞や土の中に潜るにはあまりに邪魔になりそうな形状の角だ。何故このような形になったのかと常常疑問に思う。


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翅はその色もさることながらよく見ると繊細な模様が見えて美しい。本州に生息するエンマコガネの中ではヤマトエンマコガネ(Onthophagus japonicus)に次いで艶やかであると思っている。

 

 

 


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ツノコガネ(Liatongus minutus)

非常に個体数が多い為に却って人気が出ない。そんな風な本種だが、平たい胸にそそり立つ一本の角を備えたその姿は南米のサイカブト属を彷彿とさせる非常に格好良いものである。大型になると体全体が角張ってまるでイギリス戦車のようだ。

 

……因みに
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サイズは大きくて12mmと、矢張りダイコクコガネには見劣りしてしまう。勿論大きさだけが魅力ではないことは昨日の記事で重重確認したが、そうは言っても「デカいはカッコイイ」は否定出来ない。無念。

 

 

 


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シナノエンマコガネ(Onthophagus bivertex)

 

先の二種とは異なり忙しなく逃げ惑う本種はその頭に牛よろしく二本の角を備えている。前胸にピッタリと密着するように生えたその角は潜る際も邪魔とならないようで、隠れている所を暴くと一目散に地面に潜り出す。二十頭程隠れていたとしても、二頭捕まえる間に他の全員が既に潜り込んで見つけられないほどだ。

 

 

非常にセカセカした動きで歩き回るので撮れない。

角をちゃんと写すために少しの間捕まえさせてもらう。

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力強く湾曲した二本の角は他のどんな糞虫よりも目を引く。これほど大型の個体はそうそう捕れるものでは無く、猛烈に嬉しい。

 

秋になったら南西諸島でも糞虫の採集をしたいものだ。