ポリプPの飼育日記

ゴキブリを飼っている。

ポーセリン羽化

 

 

まだ日が昇っていない朝、静かな部屋で机に向かっていると棚から「パタタタタ……」と細かい羽音が聴こえてきた。

原因を探ってみると、先日幼虫で購入したポーセリンローチ(Gyna lurida)が羽化していた。

 

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白系の雄。

 

ポーセリンは飼育も簡単な上成長も早いのでゴキブリ初心者にオススメな種なのだが、然し彼らの世話をする時は必ず日が昇っている時に限る必要がある。

幼虫は壁を登れないが成虫になると爪間盤が発達し、それに加えて力強い翅が生えてくる。そしてとびっきりの夜行性である為、夜間にケース内を所狭しと走り回るのだ。普段は既に日が昇ってから起床しているから気が付かなかったが、夜行性の昆虫にとっては明朝もまだ活動時間なのだろう。

 

基本的には臆病な性格なので刺激を与えると床材の中に潜り込むのだが、時折外へ逃げようとする個体も表れる。特に土をほじくり返したり、霧吹きで水を与えるなど全体的に刺激すると飛び出しやすい。壁を登るのはワセリンや炭カルで防げるものの飛んで逃げるのはどうしても防ぎようがない。雌は体が重いためか殆ど飛ばないのが辛うじて救いか。

 

そんな感じでどこかグレムリンを彷彿とさせる飼育を強いられるゴキブリであるが、その美しさと変異の多様さは他には見られない魅力がある。飼育が容易かつ世代交代も早すぎず遅すぎずで管理しやすいので、ペットローチとしてはかなり上位に入るのではないだろうか。

 


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成虫のドタバタに驚いて潜んでいた幼虫達も飛び出してきた。彼らもじきに次次と羽化する事だろう。